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postheadericon 皿海20123月 手ごたえ

2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

    手ごたえ    皿海英幸
 「年齢・顔写真が載っていないところが味噌だな。読者はおそらく私のことを実際より若くてハンサムな男と思うだろう」中国中央病院広報紙「青いそら」1月号9ページを読みながら感じた。
 「青いそら」には私のエッセイ「握手攻め」が載っている。病院行事に参加した際、胃を全摘した私がフルマラソンを走ると知った「アンダンテ(乳がん患者の会)」の会員に「私にも元気を分けてください」と握手を求められた際の件を記したものである。
 「これを読んで、元気が出る人がいるでしょう」と職員さんに掲載を求められ、応じたもの。こんな反応は予想外の展開だが、とてもうれしく、手ごたえを感じた。
 希少難病者の会「あせび会」が発行する「あせび会だより」3月15日発行お便りの欄に「皿海さんのエッセイに元気づけられます(関東地区 母)」という文章を見つける。もしかしたら御殿場荘(難病者の合宿施設)でお会いした人かもしれないが、文面だけではどなたかわからない。でも、とてもうれしい。「あせびだより」は「療養日記」と題して私のエッセイを毎回のように取り上げてくださる。原因不明・治療法不明という希少難病の方が読まれる会報に取り上げてもらえるだけでもありがたいと思っているが、何らかの形で役立っているのだと実感できて、とてもうれしい。
 私のがん体験はエッセイだけではなく、体験発表という形を取ることもある。先日すばるクリニック主催「心の健康セミナー」で発表させてもらった。参加者の感想に「皿海さんの体験談に勇気をもらいました」「皿海さんの話を伺い、学習の大切さを感じました」というのがある。名指しでしるしている点にまず感動。「お皿に海でサラガイです。血の海ではありません」と自己紹介したので、名前を覚えてもらったのかな。「勇気をもらいました」という文章はとてもうれしい。私こそ、元気と勇気をいただいたような気にさせてくれる。また、当日のことを記した「奇跡の人?」は、すばるクリニックより、「講師・当日スタッフに配布したいので了解してほしい」と連絡があった。エッセイが役に立ち、うれしい限りだ。
 ただし、私はアマチュア、書きたいときに書きたいテーマで書く。読者うんぬんより、自分の気持ちを整理するために書いてきた。だから依頼原稿は苦手だ。できるだけわがままでいたい。
 配布に関してもできるだけ私のことを知っている人、もしくは知っている人を通して手渡しするのが一番と思っていた。「本にして、より多くの人に読んでもらったら」「インターネットで発表したら」と勧めてくださる人がいたが、消極的な返事をするのが常だった。「作品は発表したら作者の思いとは別に独り歩きする」ケースがあるから、不特定多数の人を対象にすることへの不安を感じた。
 「リレー・フォー・ライフのホームページを充実させるため、実行委員の思い・患者の闘病経過を載せたらよいのでは」という提案が先日の実行委であった。その際「皿海さんのエッセイを載せたら、勇気をもらう人がたくさんいるでしょうね」と実行委員長の発言あり。「分かりました。先生のところに送ったエッセイは自由に使って下さい」と応じた私。不安はあるがいよいよインターネットデビューだ。勇気をもらう人・元気が出る人がいるのなら了承せざるを得ない。生きがい療法指針3に「人のためになることをする」がある。
 家族の反応だが、「父さん、間違えないでね。腹膜播種したスキルス胃がんだから注目されるのよ」といつも言われる。だけど、「父さんが、がんで講演に行くときはこのネクタイにしてね」と妻と娘で選んだ水玉模様のネクタイをプレゼントしてくれている。私が講師として招かれることはそんなにない。こちらから売り込もう、しゃしゃり出ようとも思わない。だからこそ、招かれた時、水玉のネクタイは必需品の一つだ。
 私のエッセイでお役に立つならどうぞ使って下さい。
 風邪をひいた夜、「医者に行かず免疫力を高めて乗り切ろう」とこのエッセイを記してみました。明朝が楽しみです。