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postheadericon 晩秋の広島(2017年11月27日)

2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

    晩秋の広島(2017年11月27日)  皿海 英幸

 

 早いもので父が亡くなってからすでに四カ月が過ぎ去った。「準確定申告」の手続きも終わり、ほっと一息。「そうだ、亡き妹に父が亡くなったことの報告を済ませていないぞ」ということで十一月二十三日、妹の墓参りに行ってきた。

 

 妹は広島へ嫁ぎ、二人の子供に恵まれたが、平成十四年十二月に病気により亡くなった。そこでリードライナー(高速バス)に乗り広島へ。白島で降り、新白島駅へ。「そういえば、大相撲安芸場所を見にサンプラザへ行った時もこの駅で乗り換えたな。」

 

 電車は横川から可部線へと入り、三滝駅で降りる。可部線は電車が一時間に三本は通るので、福塩線より便利だ。帰りも電車で大丈夫だな。というのは、私には「可部線は電車の本数が少なくて不便」というイメージがある。そこで前回の墓参りは横川駅のコインロッカーに荷物を入れ、ジョギングで墓地へ来た。太田川の堤防をジョグするのは楽しいが、今回は父の報告があるのでちゃんとした服装でという思いがある。

 

 三滝駅から緩い上り坂を歩く。思ったより多数の人が列をなして歩いている。「彼岸でもないのに」と思っていたが、Y字型の交差点に来ると理由がわかる。私は右の道へと進み、公園墓地へ。多くの人は左へと進み、紅葉でも有名な三滝寺へと進む。

 

 公園墓地につくと一層急な上り坂を進む。大きく広い墓地。上から二段目の敷地にある妹の眠る○○家の墓の前に立つ。一家は事情により、広島から引っ越されたので、手入れはどうかと思っていたが、きれいに掃除をしてありシキビがさしてある。

 

 ひざまずき手を合わす。しっかり祈り、父の報告をする。妹が亡くなったとき、「子どもが親より早くなくなることは、最大の親不孝」と私に言っていた父が亡くなった。妹は病のためとは言え、親や、まだ小さい子供二人を残して亡くなり、さぞ無念のことだったろうと改めて思う。

 

 さて、墓参りが無事終わったので、私も三滝寺へ参ることに。喪中の身では神社の参拝はしない方が良いが、お寺に参るのはかまわないと聞いている。

 

 紅葉のきれいな上り坂をゆっくりと昇る。「入山料二百円」と記した札があり、そばに箱がある。どういう仕掛けか知らないが、お金を入れるときれいな音がする。お札はあるのだが、百円玉がない。「まあいいか、中で何か買い、帰りに払うことにしよう」

 

 中に入り、散策していると「ボケ払いの観音様」というのがある。ここは丁寧にしっかりと拝んでおこう。明日から少しでも物忘れが少なくなればいいのだが。

 

 途中お茶屋さんに入り抹茶を注文。「これは和三盆のお菓子です。こちらは紅葉のおせんべい~」説明を受け、お茶を飲む。紅葉や滝を見ながら飲むには抹茶が向いている。しっかり秋の景色を堪能し、三滝寺を後にする。

 

 三滝駅につくと、女性グループが楽しそうにおしゃべりしながら帰りの切符を買っていました。「あっ、間違えた。広島駅までは百八十円なのに、百四十円のところを押しちゃった。どうしよう」そこで「私が買いましょう。私は新白島までなので百四十円です」と申し出る。「ありがとうございます」旅先で見知らぬ人と知り合い打ち解け会って話ができること、内気な私には大切なこと。

 

 新白島につくと、そこからバスセンターまで徒歩で行く。思ったより遠かったけれど、それは歩数を稼いだということ。健康医療課の「歩いて健康づくり」にチームとして参加しているのでキャプテンは喜ぶだろう。

 

 そごう食堂街で昼ごしらえ。「生姜焼き定食」を食べる。生野菜が多いのと、一番安いメニューなのでおそらく量も少ないのではと思ったから。

 

 腹ごしらえが住むと広島美術館へ行き「日本人の愛したヴラマンク展」を鑑賞。「ゴッホを敬愛した野獣派の画家」であり『絵画と言葉で紡ぐ人生』と記してある。遠近法を使ってわかりやすく描いた絵が多いように感じた。

 

 よし、妹の墓参りができたし、晩秋の広島、そして美術も堪能した。明日からまた元気で頑張ろうという気になれた。良き休日を過ごすことができたな。