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postheadericon お盆のハプニング(2017年8月25日)

2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

       お盆のハプニング(2017年8月25日) 皿海 英幸

 「父さん、明日息子たちが返ってくる連絡があった」と妻が私に告げたのは十四日の二十時半ごろだったか。「よし分かった。明日の午前中に準備をしとくよ。」
八月二十七日に、先日亡くなった父の満中陰法要で帰るので、お盆はゆっくり京都で過ごしたいという話をしていたので意外な感あり。でも、初孫由衣ちゃんに会えると思うと元気が湧いてくる。

 十五日、朝食をとると掃除の開始。まずは掃除機を使用し、廊下等板の部分は雑巾がけ。勢い余って玄関や窓のサッシも拭き掃除。次にトイレ掃除。丁寧に磨きあげる。いつも職業としてリフレの清掃をしているので、家の掃除はお手の物と言いたいが、道具もやり方も違うのですでに汗だく。

 高速道は渋滞するかと思ったが、昼前に到着。昼食として一緒にそうめんをすする。さて、一歳四カ月の由衣ちゃん、相変わらずかわいいが今回なぜか大人びた部分を感じる。食欲は大いにあり。

 息子一家は朝早く起きて出発している。そして明日は宮島水族館へ行きたいということで早めに床につく。一方、レストランに勤める娘はお盆が書き入れ時。娘が仕事を終え帰宅したがすれ違いで今日は会えず。娘、ちょっぴり不満気味。

 私のお盆休みは十五日まで。十六日は出勤。もう一日休みを取り、私も水族館へ同行したいが、突然だと許可は下りないだろう。出勤し、仕事に励む。

 さて十六日の夕食、毎週水曜日は私が調理当番。「私は勤務だから一緒に夕食を食べられない。せめても」という娘の希望を受け入れ、娘の勤務先のピザ・パスタを私が取りに行き、嫁が銘々に配膳し、イタリアンパーティ。おっと、妻が前もって作っておいたボルシチを添える。ボルシチはイタリアンではないが、横文字ということで大目に見てもらおう。由衣ちゃんは別メニューだが、早くスパゲティくらい少しは食べられるようになればいいのに。

 楽しい食事が終わると嫁が片付けをしてくれる。水曜日は私がと思っていたが有り難い。「みんなオイシイと言って食べたよ。今夜もこちらに顔を出して」と娘にメールを送る。
「義姉さんはいつ頃来られるのですか。今夜は会って挨拶をします」と嫁は言う。娘と息子、お互い不器用だが意地っ張りなところがあるので、最初のコミュニケーションが難しい。今夜は嫁が橋渡しをしてくれそうな予感。

「ただいま、帰ったよ」二十一時前、娘が顔を出す。タイミングを見計らったように息子と嫁がやってくる。挨拶もそこそこに二次会というか会食が始まる。息子が水族館に寄った帰りに西条で買ったお酒、私がお盆に飲もうと用意した岩手県南部のお酒、どちらも純米吟醸酒を用意する。娘も数年前新潟旅行で買った、とっておきの純米吟醸酒の封を開ける。よほど機嫌がいいのか。お猪口(おちょこ)でそれぞれの酒を試飲しながら歓談。私の母も上機嫌で参加。

娘と息子の関係を心配しながら外出した妻。「みんな上機嫌で試飲しているよ」と妻にメールを送る。「私も参加したい。車をアパートに置き、歩いていくからお酒も取っておいて」

思ったより早く妻も帰宅し、さっそくピザをつまみに試飲開始。やっとみんなが集合し、久しぶりの楽しい食事。もちろんお盆の間は仮の祭壇から骨壺を台所に移しているので、亡き父も飲めないけれど参加。

「父さん、ちょっと飲みすぎ!」と子どもたち。「じいちゃんはお酒が大好きだったから、お盆の間は良い供養だと思って飲ましてくれよ」

久しぶりにうまい酒を楽しく飲んだ。満中陰法要の際も、うまい純米酒を用意し、楽しく飲めるといいな。これも愛しい由衣ちゃんのおかげ。「忙しいのだけれど、由衣ちゃんをみんなに合わせると喜ぶから帰省しよう」と思ってくれた息子夫妻の思いをきちんと受け止めよう。世間では猛暑でくたびれが出る季節。我が家では猛暑に加え、父が亡くなった後の諸手続きや法事の準備で気ぜわしかったが、由衣ちゃんに会え、家族そろって楽しい時間が持てたので、夏バテ解消だ。思わぬハプニング、大歓迎。