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postheadericon 福山マラソンを楽しむ(2017年3月25日)

2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

     福山マラソンを楽しむ(2017年3月25日)   皿海英幸

 「あっ、しまった。ケータイを忘れた!」電車が高木駅を出るとすぐに気が付く。「応援エールを下さい」とお願いしていた人たちに失礼だぞ。でも仕方がない。「メール、いつ来るかな、まだかな。よし来たぞ」と会場でそわそわしているより、「帰ってからのお楽しみ」と思って大会に臨む方が精神衛生上はいいと思うことにしよう。今日三月十九日は「福山マラソン」開催日。

 竹ケ端運動公園に着き、受付を済ませる。今回の参加賞はスポーツバッグ。傍のテントで記念Tシャツを販売している。「福山マラソンのTシャツは紺とか黒が多かったけれど、今回は赤ですよ」「カープが優勝したから赤かな」こんな会話を販売係がしている。「一着ください」カープの赤と聞いて思わず衝動買い。赤いTシャツといえば「神戸バレンタインラブラン」等まだ袖を通していないシャツがあるのだけれど、今回の衝動買いを許してください。(誰に言っているのじゃ)

 陸上競技場のスタンドに陣取り、ゆっくり稲荷寿司を食べる。「へえー、器用なものだ」見るともなしに見ていた前の席の女性、Tシャツの前にゼッケンをつけると両手を抜き、シャツをクルリ。手を出してシャツの背中にもゼッケンをつけた。私は椅子にTシャツを置き、前後にゼッケンをつけてから着るのだが、こういうやり方もあるのか。ところで今回の私の服装、上はカープのビジター用ユニホーム、下は暖かいので今年初めて短パン。ちなみに背番号は六十、安部選手。

 競技場では、二・五キロファミリーの部の親子がゴールしている。我が家も息子と私が「美星町豚の丸焼きマラソン」ファミリーの部に出場し、四位入賞したことを思い出す。懐かしい。

 十一時二十分、十キロの部は定刻にスタート。私は集団の後部からスタート。先週腰に鈍い痛みを感じていた。おそらく疲れがたまっているということ。様子を見ながら徐々にペースをつかむという作戦。

 スタートしてしばらくは川風もあり、暖かさを感じないが、徐々に体が温まり、うっすら汗をかく。給水所では少し口に含むと、残りを後頭部にかける。

 だんだん調子よくなるが、抑え気味に走る。明日は義母の満中陰法要。疲れを残さず完走することも大切。

 「ラスト一キロ、頑張れ、あと二人は抜けるぞ」と係員。私に声をかけてくださったと理解しよう。最低二~三人は抜くのがノルマ。よし、早く抜いておこうと小さくスパート。すぐに五人抜く。よしいいぞ。医者と「他人は気にせず、マイペースで楽しんで走る」と約束しているのだからここで無理は禁物。

 とはいえ競技場に入るとダッシュ!ラストスパートだ。昨年より一分近く良いタイムでゴール。十キロ六十歳以上の部で十五番。参加者が十五人というわけではない。百七十人くらい申し込んでいる。

六十代にも関わらず、前年度のタイムより良くなっている。胃がないにもかかわらず完走。我ながらよく頑張った。私のこの身体、大切にしたいと思う。がん患者支援に役立つ活動をしたいと思う。

完走後、着替えをし、ふれあい広場へ。豚汁のサービスだが、大鍋で豚肉や野菜を煮込んだものではなく、フリーズドライにお湯を注いだものをいただく。風情がいまいちとは思うが大鍋の豚汁だと、肉がなく野菜だけのことがある。だけど、メロンパンにメロンが、鶯パンに鶯の肉が入っていないのだから、肉のおだしが効いていればいい。フリーズドライだと、まんべんなく入っているのだろうからこれはこれで良としよう。

「豚汁に合わせ、何かもう一品購入し、昼食としよう」ふれあいうまいもの市ではナンバーワン決定戦を行っている。いろいろあるが、津山ホルモンうどんや、尾道ラーメンに府中焼きが負けるわけにはいかない。府中焼きを購入し、豚汁とともに食べる。「新市手打ちそば」が人気のようだが、新市は福山市だし、府中の隣町。まあ、許せるかな。

両親が九十歳を超えると毎日のように色々なことが起きる。練習量は減るし、大会出場の機会も減る。今日のように大会に出場した時はたっぷり楽しみたい。気持ちよく完走するとともに、ふれあい広場のようなところでブースを巡って楽しむ。そして応援メールをいただいた人たちにお土産を選ぶ。これもマラソン大会の楽しみ方。

今日は帰りに美術館・博物館に寄らず、あっさり帰り「騎士団長殺し 村上春樹」を読むとしよう。コーヒーを飲みながら。これもまた芸術活動。充実したお休みになりそう。