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postheadericon ハーフマラソン完走(2017年3月8日)

2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

     ハーフマラソン完走(2017年3月8日)   皿海英幸

 自家用車にしようか、それとも電車にしようか迷ったけれど、電車で行くことにした。こんな時に乗車しないと、井原線に乗車することはまずないだろう。だけど、高木~神辺は240円なのに、神辺~井原420はちょっと高い。

 昨年十二月の宮崎「青太マラソン フルマラソンの部」に、諸般の事情から参加できなかった。そこでフルとまで行かなくても三月五日開催の「全国健康マラソン井原大会 ハーフの部」に参加することに。この大会は以前参加したことがあり、完走する自信あり。

 予定通り八時五十分会場へ到着。受付を済ませる。今回の目標はまず
*がん関連の有志の方にサインしていただいた応援Tシャツを着て完走する。
*広島平和マラソン・青太マラソンで当日早朝に応援メールをいただいたⅯさんに今回も応援メールをいただく。
*できれば二時間以内で完走。(スタート二時間後には交通規制解除となり、ランナーは信号機の指示に従い、歩道を走る)。道の真ん中を走りたい。

 「よっし。いいぞ!」九時過ぎ、開会式に行こうとしている私の携帯に着信音あり。急いで観ると「頑張ってくださいね」Ⅿさんからのメッセージと共に絵文字あり。こういったシンプルなものが当日だと胸に響く。今日の目標一つクリアー。いい気持で走れるぞ。月曜日には参加賞のTシャツを見てもらおう。

 開会式が始まる。「皆さん、異常があったらすぐにスタッフへ」「健康に注意し、完走しましょう」挨拶をする人は皆同様に口にされる。一月に開催された美星町のマラソン大会で死者が出たため、同じ井原市で開催される今回の大会、「救護班」と記したゼッケン着用のスタッフがやたら目につく。主催者、参加者ともに健康に注意し、死傷者はもちろん怪我なく開催終了を迎えるのが何より。

 ゲストランナーは野口みずきさん。引退した後、結婚し今は中国に住んでいらっしゃるので、一部中国語であいさつをされた。五キロの部、ハーフの部どちらも参加予定。フルマラソンで活躍されていた方だからできることかなと思っていたら、完走ではなく途中まで走ると引き返されていた。でもテレビではなく、実物を見ることができ感激。

 さて、予定通り井原運動公園陸上競技場をスタート。前半は調子よく走る。三月上旬としては暖かく、途中手袋を脱いで走る。折り返しの手前付近からお尻のあたりが気になる。トイレに駆け込めばすっきりしそうだが、このコース、トイレ休憩ができる個所は一か所のみ。我慢して走っていると収まったように思える。しばらく走るとまた気になる。このことの繰り返し。

 「井原に一つぐらいはお土産を置いて帰ろう」簡易トイレの設置場所を見つけ、駆け込む。大きなおならが出たがそれだけ。「なーんだ」

 「あと十分で交通規制を解除します」広報車が告げている。「ラストスパートすれば大丈夫だな」今日は応援Tシャツ着用だし、Ⅿさんに応援メールもいただいた。怖いものなんかあるものか。

 「あれ」足にピリピリ感あり。ラストスパートすればけいれんの予感。そのまま我慢の走り。陸上競技場に入り、ゴールが見えるとランナーの本能。足の違和感を無視しスパート。五人を抜き、倒れこむようにゴール。タイムは2時間04分。惜しいな。途中、トイレに行かず、思うようなラストスパートがあれば2時間以内だったのでは。でも達成感あり。ただし、「フルを完走したのだからハーフならいつでも走られる」という気持ちを捨て、きっちりとした練習と体調管理で臨もう。

 着替えをすますと参加賞のカレーをいただく。学校給食場で調理したからか、ジャガイモ・人参は同じ大きさの四角にカット。グリンピースが入り甘めの味付け。人気だ。

 楽しんだ会場を後にし「田中美術館」へ。「文武両道」というか、大会後は可能な限り、美術館か博物館見学をしている。胃を全摘した後の腸閉そくを治す手術から目覚めた時「私はマラソン大会後、美術館へ行き、本物の美に接しているのだから土壇場に強いのだ」と根拠はないが確信があった。私に取り、大切な行為。

 「あっ、来たか」足に強いけいれん。両足なので歩道の端に足を延ばして座り、我慢するしかない。痙攣が収まればもう大丈夫。きそうな状態で歩くのが一番つらい。用心を重ねて美術館へ入場。

 「やっぱりすごい」田中さんの作品、有名なのは「鏡獅子」だが、福山駅前の「釣り人」の像も田中さんの作品。

 マラソンも美術もしっかり堪能し、井原路を後に。今日は早めに入浴し、ゆったりとした夜を過ごそうと思う。