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postheadericon 忘年会二〇一六(2016年12月28日)

2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

    忘年会二〇一六(2016年12月28日)   皿海英幸

 「今年の忘年会、十二月二十八日に行います。幹事はSさんHさんでお願いします」ミーティングの際、管理者が言った。「うーん、どうしようかな。胃を全摘しているうえに、最近高血糖が続いている」食事を失敗すれば自分はもちろんだが、周りの人も気まずい思いをするだろう。まして幹事は;;、

 えっ!幹事か。管理者から話がある前は「忘年会の話があっても、私は胃を全摘していることを理由に断ろう」という思いが強かった。だけど、Sさんが幹事。Sさんとはリ・フレ清掃、支援計画作成等でコンビを組み、足らないところを補う会う関係。「恋しき」でもお世話になった。そのSさんが幹事となると簡単に断るわけにはいかないな。

 悩みに悩んだ末、「食事は別メニュー、千円程度の定食。調子を崩している家族がいるので一時間限定ということでなら参加してみようかと思います」と提案したところ、全面的に認めてくださった。これでは参加せざるを得ない。

 さて、当日。「みなさん来られていますよ。少し早いけど、来てください」Sさんからケータイに電話。会場俵屋は我が家から歩いて五分程度の距離。自宅で家事を済ませ、ちょうどの時間に行こうと思っていたのだが、二十分近く前に電話あり。洗濯物が干せていないけれど、急いで会場へ。

 「あっ、急いできたから財布を忘れた。会費は払っているが、飲み物のお金をどうしよう。取りに帰ろうか、個人負担でしたよね」というと「帰らなくても、私が立て替えておきます」とWさんSさん。「やはりWさんSさんは優しいな。試してみたのですよ」私は悪趣味だな。

 管理者による乾杯の音頭で忘年会は始まった。私はしばらく定食とにらめっこ。何を食べ、何を残そうか。食べる順番は?一人作戦会議。もちろんそういったことも大切だが、雰囲気、話題といったことも大切。それゆえ、リレーフォーライフの食事会では失敗したことはない。職場の忘年会ではしばしば食事に失敗することがあるが、唯一成功した例がある。それは当時、ワックス清掃補助ということで来られていたⅯさんが私の前に座ったとき。清掃中、何気ない素振りで私を補助していたⅯさん。「むしろ食事に失敗した時、Ⅿさんはどのように補助してくれるだろう」と楽しみにしていた。今回は頼りのSさんが違うテーブルに。でも幹事なので無理は言えない。一人で身を守ろう。

 途中、「私のように、外食が苦手で無理難題を言う職員がいる中、気持ちよく幹事を受けてくれた二人には、敬意を表すとともに、プレゼントをさせてください」と言い、福山美術館で求めた「刀剣ファイル」をプレゼント。これは人気がいいので「一人一セット(二枚)まで」と制限しながら販売していた刀剣女子には垂涎のもの。そして私の来年のテーマは「真剣」

 途中、席替えをする人があり、やっとSさんが私の隣に。いつもコンビで仕事をしているだけにこれは落ち着ける。

 「『Sさん、来年は今まで以上厳しく指導します。覚悟してきてください。私のテーマは真剣ですから』と言った話が素面の時でもできるような関係を目指したいですね」「わかりました。厳しい指導お願いします」と言った会話を楽しんでいると「何、何、今何言ったの、聞こえなかった」「マイク片手にしゃべってくれたらいいのに」とほかの女子職員。近くの職員が大きな声で私の発言を披露。

 皆さん、会話を楽しんでいるのになぜ私たちの会話が気になるのかな。私は女性にもてた経験がないのでよくわからないのだけれど、これも一種のやきもちなのかな。だったら少しフォローしようかな。

 「私、Sさんには若干苦手意識があるのです。だから気を遣おうとするのかな」と言い、今年三月わかば会でのいきさつを少し披露。

 後半Sさんがそばに来てくれたこと、一時間限定ということが功を奏したのか、今日は食事に失敗することなく忘年会を過ごすことができた。しかし、無事我が家に帰り、振り返ったとき、反省することが多い。

 Sさんは過去(今年三月)のことをいまさら蒸し返してほしくなかったかもしれない。ごめんなさい。ほかの職員に訊かれるままに「プロポーズの言葉」や「結婚式のエピソード」などを話したが、これは個人情報で取扱注意のはず。

 Sさんに「厳しく指導します」と言ったのは説明不足。Sさんには清掃責任者・指導者を目指してほしいのであり、いじめたいのではない。私の指示を理解し、素早く対応すれば厳しくも優しくもない。大切な職員と思って接するだけ。

 今回、反省点の多い忘年会だったが、もうすぐ新しい年。今年あった嫌なことはリセットし、まっさらな気持ちで「真剣」に仕事がしたい。でも、表情は柔和で。