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postheadericon 久しぶりの平和マラソン(2016年11月9日)

2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

    久しぶりの平和マラソン(2016年11月9日)   皿海英幸

 「よし、これで申し込み完了」昼休みに急いで我が家に帰り、パソコンとにらめっこ。すべての項目をチェックし、申し込みをクリック。あとはコンビニで振り込むだけ。最近のマラソンブームはすさまじい。

 春先、父が体調を崩し、介護が必要となった。「父さんお願い、今年はフルはやめてもらいたいの。できるだけ家にいてほしい。義父さんの介護は私じゃダメ。父さんじゃなければ」と妻に言われていた。そこで毎年申し込んでいた青太マラソンフルマラソンの部は断念。だけど、介護する者も気分転換し、元気でなければいい介護はできない。そこで久しぶりに広島国際平和マラソン10キロの部に申し込む。

 「寒いなあ」十一月三日当日の朝、リードライナーで広島へ行くため、カブで市役所前停留所に行く。車中でうつらうつらしていると、ケータイの着メロ。取り出して開くとSさんからのメール。「楽しんできてくださいよ!10キロ無事完走してくださいね。土産話を楽しみにしています」よっしゃ!

 「明日は広島国際平和マラソン出場。気持ちだけでいいです。応援してください」Sさんに昨日メールを送った。だけど返事が来なかった。「『気持ちだけでいい』と記したので私の文章に忠実な行動ということかな。でも返事がないのはちょっぴり寂しいな」と思っていた。

 うーん、このタイミングか。一度気持ちを下げ気味にしておいてから応援メール。意識しての行動ならかなりのテクニシャン。これで私は気合が入り、盛り上がることこの上ない。

 予定通りの時間に会場に到着。受付をすますと渡されたのはゼッケンだけ。よその大会だと同時にパンフや参加賞を渡される。パンフで実施要項やコースを確認し、参加賞のTシャツ着用で出場するランナーもいるのだが。

 この大会はそうしたものは完走後に配布される。その方がスムーズな運営になるということか、もしくは皆さん完走してくださいというメッセージか。ともかく半袖Tシャツにゼッケンをつける。会場にはカープのユニホームやビールかけTシャツ姿の人が多く、赤色が目立つ。私はリレーフォーライフ実行委の黄色いTシャツ。術後十周年なのでがん関連のTシャツ着用と決めていたのでこれでいい。Tシャツを長袖Tシャツの上に着る。この大会は待ち時間が長いので、寒さを感じないようにとの処置。でも走り始めると暑くなる可能性あり。

 「生足の人が少ないな」ロングタイツ着用の人が多いが、今の季節にはちょっと早いような気がする。私は少し長めのランパン、半ズボンだ。

 着替えが終わるといつものように食事。十一時二十分と昼前のスタートなのに、九時四十五分の開会式に出場するとそのまま流れに沿って進まなければならないので、スタミナがちょっと心配。おにぎりをほおばると途中で崩れ、ご飯がボロボロ。スーパーで買ったおにぎりなのでこうなるのかな。やはり自分で握ってきた方が良いな。

 定刻になり、スタート。拍手が沸き起こり、ゆっくり歩き始める。六千余名と多数が一斉にスタートなので流れに身を任すようにゆっくりスタートするのが基本。ここでダッシュは禁物。

 隙間ができたが、脚が少し硬いよう。ここで無理をすると痙攣するかという感あり。軽くて飛ぶような感じより、この方が後半調子良いはずと言い聞かせながら我慢の走り。徐々に気持ちよく走ることができ、心と体が調和。

 給水所では紙コップを受け取ると半分飲み、半分は頭にかける。風があまり出ていないので予想より暑い。
今回は楽しんで走るのが目的だから、ラスト一キロの表示を見たが無理なスパートはせずにゴール。記録は五十五分台。えっ!今年二月の神戸、三月の福山どちらも五十七分代だったのに早いぞ。

 あっ、そうか。Sさんの応援メールで盛り上がったこと、家族が気持ちよく送り出してくれたこと、それらが私の背中を押してくれ、このようなタイムになったのか。よし、気持ちよく走れたからまた明日から頑張るぞ。