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postheadericon 秋の絵画展に行きました(2016年11月2日)

2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

    秋の絵画展に行きました(2016年11月2日)   皿海英幸

 「口と足で緻密な絵画  手の不自由な作家展」という見出しの記事が10月29日中国新聞に掲載された。「天満屋福山店で28日から30日まで。日本や英国など15カ国・地域の38人による50点を展示。三菱電機ビルテクノサービス(東京)主催」とある。

 29日(土)はちょうど福山美術館へ「ミケランジェロ展 万能の天才の秘密」を鑑賞に行く予定。ちょうどよい、美術館と天満屋は近い。両方を鑑賞し、時間があったらシューズラボに靴を見てもらいに行くことにしよう。

 口で描く緻密な画家と言えば、詩画集「鈴の鳴る道」「風の旅」の作者星野富弘さんがすぐに思い浮かぶ。以前、どこであったかは忘れたが、星野さんの展覧会に行き、感動した記憶がある。また、「わかば」に勤務し始めたころ、星野さんの「たんぽぽ」という詩画に感銘を受け、「たんぽぽ」という題で、わかばを利用する女性たちのことをエッセイとして記したことがある。その作品は今も時々パソコンから引っ張り出して読み返すことあり。いわば「初心、忘るべからず」

 福山で開催される障害者の美術展と言えば、かつては「とっておきの芸術祭」というのによく行っていた。障害者の芸術を英語だと「スペシャルアート」というが、スペシャルを「特別」と訳すと誤解を与える恐れもあるし言葉の響きがどうだろうということで福山では「とっておきの」という名で行うこととしたという。久しぶりに障害者の絵画展、とっておきの絵画を鑑賞しよう。

 10月29日、福塩線で福山駅へ。まずは福山美術館へ。今回の展示、素描画が中心だが、しっかりした素描があってこそ対策が生まれる。システィーナ礼拝堂の天井画はすごいと思った。

 時も時、10月30日の夜、NHKでミケランジェロの特集番組をやっていた。この番組、もう少し早くやってくれていたら関心・興味がもっとわき、多方面からいろいろ鑑賞できたかなという気がする。

 天満屋福山店へ。ここは良い品が高いというイメージがあるので催し物があるときのみの利用となり、久しぶり。エレベーターを探してうろうろ。やっと見つけ絵画展のある階へ。えっ!「絵画展 口と足で表現する世界の芸術家たち」と案内板があるが、一室で行っているのではない。一部は部屋だが、すぐ売り場に面して展示しているところも有り。

 鑑賞してみるに、本当に緻密で明るい色調の絵画が多い。「本当に口や足で描いたの?」というのが第一印象。両手が事故あるいは病気で不自由となり、ほかで表現せざるを得なくなったということだが、人の持つ残存能力というか補完機能というか、恐れ入るしかない。場所は違うが、私も胃を全摘しているが、それでも10年生き抜いた。フルマラソン完走。人体の持つ能力には全く驚かされる。

  「口と足で描く芸術協会」のパンフより「私たちの使命」を転載したい。

 両腕を持たずに生まれた人たち、病気や事故や様々な理由で両腕の自由を失い、過酷な運命に置かれた人たち、そのような人々が生きる勇気を得ること 人々が希望と自信を持つこと 生涯をかけての仕事をすること 自身の働きにより一定の収入を得て、自立すること これらのことのために協会は存在します。 

 これはねえ、本当にデパートの催しものとしてではなく、美術館で堂々と展示してあればと思う。そして啓発活動という目標があるからか、入場無料とあるが、いくらかの入場料をいただいても鑑賞する価値がある絵画だと思う。それと、三日間の開催予定だが、もう少し長くてもよいのではとも思うが、三菱電機ビルテクノサービスの社員がボランティアで開催するとなるとこのあたりが妥当ということか。

 今日は、芸術の秋を満喫することができ、有意義な休日だった。