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postheadericon 最近あった怖い話(2016年10月13日)

2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

   最近あった怖い話(2016年10月13日)   皿海英幸

 「七日の夜、空いていますか。よかったらお会いして十六日開催「素敵な女性でいたいから」の打ち合わせをしたらと思っています」実行委員長からメールが届く。「わかりました。参加します」と返す。十九時カブで集合場所のファミリーレストランGへ行く。

 体験談&相談会担当の三人がそろったところで食事をしながらの話し合い。それぞれメニューを見て注文。私は術後十年たつが、食事で失敗することがあるので外食はできるだけ控えめにしている。確か「ヘルシー野菜麺」という名だったかと思うが見つけて、それを注文する。

 三人ともがん体験者。「府中市で行政ではなく市民ががんに関するイベントは初めて。成功させたいね」「仮に参加者が少なくても、しっかりと思いを伝えたい」等盛りあがる。

 「いただきます」食事が届いたので食べながら話し合い。「えっ!」私は一口食べて驚く。麺がうどんでもそばでもない。「もしかして」細くて白っぽい麺。春雨かこんにゃくだろう。そういえばメニュー表に「カロリー控えめ」と記してあった。春雨なら楽しんで食べているが、こんにゃくは「胃酸がないと消化吸収が難しいので胃の手術をした人は控えるように」と本に記してあったので極力控えていた。

 「うーん、どうしよう」おいしく食べられてはいる。箸を付けたものを変えてもらうわけにはいかないし、違うものを追加注文するのもどうだろう。「いいや、食べちゃえ」「消化吸収が難しい」ということは身につかないだけで明日か明後日便として出ればそれでいいや。明日の朝食で力になるものを食べよう。

 なんだか左の脇腹あたりが気になるな。ちょうど食道と腸をつないだあたりだ。もしかして消化されないこんにゃくが絡んで、継ぎ目あたりを通り越すのに苦労しているのかな。笑顔で話をしているが、テーブルの下ではゆっくりわき腹をもんでいる私。

 「腸閉塞」という言葉を思い出す。私は胃の全摘手術後すぐに腸閉そくを起こし、大変なつらい思いをしている。腸閉そくを起こしたら、最悪開腹手術だ。しっかりもんで通りを助けよう。でも、腸閉そくを起こしやすい食べ物として、こんにゃく以外には山菜、キノコ、海藻などがある。それらを術後すぐは控えていたが、今は平気で食べている。「大丈夫、大丈夫」と言い聞かす。

 せっかくの会合、楽しんではいるのだが、こんな私で二人の女性に申し訳ない。ごめんなさい。

 さて打ち合わせは無事終了。当日のイメージがより具体的になった。帰宅後、少し酒を飲む。もし、通り越すのに苦労しているのであれば、水分補給により流れやすくなるのでは。そして腸閉塞もストレスをためないことが大切。今日は、彼女たちに会えてよかったと思いぐっすり眠れるといいな。夜中に苦しくなって目が覚めるなんて無しにしてほしい。

 翌日、いつもより少し早く目が覚める。「よし、生きているぞ。吐き気もないぞ」少し安心。これで便なり、おならなり、早く出ると安心なのだが。

 いつものように朝食を作る。味噌汁は消化の良いものを具に選ぶ。ゆっくりと食べ始める。やはり、左わき腹が気になる。ちょっと神経質になっているのかな。過敏なのかもしれないぞ。

 朝食後トイレに行く。便が出たが、いつもより少ない。うーん、これだと昨日の残りかもしれないぞ。まだ安心とまでは言えない。その後、ジョグに。途中、エネルギー切れで予定の距離をジョグできず。体の調子、どうなのかな。

 七日日曜になる。昨日と打って変わり、便もおならもよく出る。よしいいぞ。でも「術後十年を生き、これからも丁寧に誠実に生きたい」と思っている私のすることか。外食、内容のわからないもの、はっきりしないものは注文するのをやめよう。できるだけ、普段食べているのと同じメニューの中から選ぶことにしよう。

 私が女性と外で食事を共にするなんて、めったにないこと。十分気を付け、純粋に楽しみたい。