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2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

     年度替わりに(2016年4月6日)     皿海英幸

 「昨年の年度末は非常につらい日々でしたが、今年度はやりがいとやる気を感じながら過ごしています。

ところで昨年三月の理事会でI理事は『職員間のコミュニケーションを大切にして、チームワークで仕事をしてください。二度と貴重な人材を失うことのないようよろしくお願いします』と発言されました。このことは皆さんとともに重く受け止めたいと思います。私たちの職場はほかの施設と兼任の人もいるし勤務体系がそれぞれ。みんな揃うというのは難しいですが、しっかりコミュニケーションを取りチームワークを大切にしましょう。年度末に当たりこのことを再考していただければと思います」三月三十一日、職場で行われる朝の職員ミーティングで発言させてもらった。

 昨年三月末付で十人の職員中五人が退職する事態となった。一人は定年退職だが、あとの四人は依願退職。職場の方針あるいは現状に不信感を持ってのことと思われる。サービス管理責任者の職務には「管理者の意向を職員に伝え、調整する」という内容もあるが、「自分はサービス管理責任者に向いていない」と思っているので、私の活動が消極的だったことも亀裂を深めた一因という思いがある。だから余計胸が痛い。今年度は昨年度の反省と同時に新職員が四名入ったこともあり、昨年度よりは積極的にサビ管として動かざるをえなかった。

 一方、ワックス清掃補助という役割のMさんが退職されて以来、長年職場の懸案だったワックス清掃職員だが、昨年九月にSさんが採用された。非常に積極的に取り組んでいると同時にがさつな私をさりげなく補うことができる人なので重宝している。これなら手間がかかる剥離洗浄にも積極的に取り組むことができるとやりがいとやる気を感じている。

 言い古された言葉ではあるが、年度末は別れと出会いの季節。健康医療課の栄養士さんが退職されたのはショック。胃を全摘し、食事が苦しいとき、話を聞いて下さった。「岡大病院受診後は、医師にどう言われたか、病院の栄養士にどういう指導をされたか話に来てね。私の勉強にもなるから」と言われ、話に行きやすい環境を作ってくださった。三月三十一日、市役所職員のあいさつ回りの際に見掛け、お礼を言うと同時に最近のエッセイを手渡すことができた。「退職するとはいえ、府中市内にいることには変わりないから、いつかどこかで偶然会えたらいいですね。このエッセイ、読ましてもらいます。ありがとう」と言ってもらえた。

 産休・育休から復帰されたのはK保健師。家族をがんで亡くされたこともあり、私のエッセイを読み、感想を伝えてくださっていた。また、休職中がんの行事で出会ったときはお互いの近況報告で盛り上がったこともある。これからはエッセイを直接手渡しできると思うととてもうれしい。喜んで読んでくださる人がいると思うと創作意欲が沸き上がる。

 身体障害者施設に勤務されていたTさんは移動で同じ系列の他施設へ。「直接会うことはできなくなったけど、何らかの方法でつながっていたい」とフェイスブックで友達申請をしたらすぐに承認された。

 職場の利用者で、最近就職された人がいる。A型であれB形であれ、就労支援施設で利用者が社会復帰、就職するということはとても喜ばしいことであり、職員の士気に影響する。

 もうすぐ四月の職員会議。元に戻るようだが、今年度の方針、役割分担を確認し、職員間でわだかまりなく仕事ができるような発言をしようと思っている。

 個人的には妻の退職がある。定年までよく勤めてくれた。お疲れ様です。三月三十一日は退職と同時に誕生日であり、還暦記念の日。子どもたちが「ちゃんちゃんこは着ないだろうから」とカープの真っ赤なユニホームをプレゼントしていた。

 最後になったが、最も大切なこと。今年度八月には私の術後十周年を迎える.がん患者の就労をどうするかというのが最近の社会問題として取り上げられているが、「同じ職種、同じ待遇で待っています」と言って病院へ送り出してくださった職場。感謝の気持ちでいっぱいです。「お礼奉公」という気持ちを込めて精いっぱい働きたい。