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2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

     フォーラム「てんかんを考える」より(2016年3月11日)     皿海英幸

 「日曜日ですけど、良かったら学習に行きませんか?」知人が微笑みながらチラシを差し出す。見ると三月六日
福山市ものづくり交流館にて「てんかんを考える」フォーラムがある。どうしよう。前日、親戚の法要に参列するだけに貴重な休日だ。

 でも、てんかんといえば手帳の種類は「精神障害者手帳」。職場と関係がある。それに私一人ではなかなかてんかんの学習会に参加する勇気がない。よし、「これをよい機会」ととらえ、知人を頼りにてんかんの学習をすることにしよう。

  「小児てんかんの薬物治療」  伊予田邦昭氏

 小児てんかんについて考えるとき 1発作の抑制が、第一。それによりQOLを維持する。2成長・発達状況。
3より良い連携により包括的治療を行う。が大切。

 ところでてんかんとは慢性の脳の病気であり、様々な要因によって生じる発作の総称(種々の成因によってもたらされる慢性の脳疾患であって、大脳ニューロンの過剰な発射に由来する反復性の発作を特徴とし、それに様々な臨床症状及び検査所見が伴う WHO)

 発作の分類として ○全般発作 脳全体の発作で、意識が最初からなくなる。 ○部分発作 脳のある部分から始まる発作。

 原因としては・特発性 原因不明のてんかん ・症候性 脳に何らかの障害や傷があることによっておこるてんかん。分類と原因それぞれ組み合わさり、四つのタイプのてんかんがある。

 再発リスク・発作が繰り返し起こる場合、治療の必要性がある。家族・本人に説明と同意を求め、薬物治療を行う。抗てんかん薬を服薬しても、個人により、効き方が違うので、適正値を探るため、血液検査が必要。

 単剤治療で6~7割の人に効果あり。他に2剤治療3剤以上の多剤治療がある。できれば2剤までで効果があるように薬を選択する。

 無発作が三年、脳波検査で二年異常がなければ断薬する。断薬後の経過観察で二年間発作の再発がなければ大丈夫。ただし、この間一年に一回診察を受ける必要性あり。多剤治療の場合は慎重に断薬を考える。

 てんかん治療は発作をなくすだけでなく、薬の副作用がなし、ADL(日常生活動作〓日常生活を営む上で、普通に行っている行為、行動)の確保が大切。そして患者・家族に対し、精神面社会面からの援助も必要。

  「てんかんの最新外科治療」  飯田幸治氏

 てんかんの包括治療として、まずは適切な時期に薬物治療を行う。多剤治療という方法もあるが、最初の薬、2剤までがキーとなる。ここまでで約60%の人に効果が表れる。

 手術を考えるケースは二年間様子を見て、月に一回以上発作が起こり、日常生活・社会生活に支障が出ている場合(難治性てんかん)。そしててんかん焦点の特定が重要。発作が起きた時、症状を細かく見ると、脳のどの部分で起こっているかがわかる。家族はメモを取る、あるいはビデオ撮影をするなどして医療者に伝えると特定できることがある。

 ただし、脳の切れる場所でないと切れない(その部分を切除しても障害が残らない場合)。手術により八割で発作が止まり、九割で効果が確認できた。

 小児の場合、脳が発達の過程にあり、発作が与える悪影響を考慮し、二年待たない場合がある。また、正常脳の発達・成熟により、てんかん焦点を抑え込む場合がある。難治性の場合、発達の停滞・衰退が見られたら手術を考える。

 最近はマグネットを利用し、刺激を一瞬強くするという治療法もある。様々な治療法を知ったうえで選択することが大切。

 発作が起こった場合の対処法をあげる。・数分で収まることがほとんどなので慌てない。・押さえつけない・つかず離れずの距離感。口に何かくわえさせようとしない。・五~十分発作が続く、あるいは意識が戻らない場合は救急車を呼ぶ。

 知人は熱心にメモを取りながら学習していた。熱心さのあまり、「これだけ一生懸命学習したのにうまく対応できない、いい支援ができない」と感じる時が来るかもしれない。だけど、そんなとき、落ち込まないでほしい。一時的にはうまくいかなくても思いは伝わるはず。私はてんかんの学習を始めたばかりだけれど、話し相手(聞き役)になれたらいいな。今回、良き機会をただいただけに。

 てんかんの学習は今回が初めて。講演内容をメモすることが難しかったので、「日本てんかん協会」のホームページで確認しながら記載した。主催者の方、パワーポイントを使っての講演なので、資料を印刷して配布してくだされば、話に集中でき、もっと理解しやすかったのではと思います。