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2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

    二〇一五年を振り返って(2015年12月27日)  皿海英幸

 「何かと忙しく、迎春準備という気分になれない」と思っていたが、今年も押し詰まってきた。やるべきことは一つずつでも始めなければならない時期だ。よし、忙しさの合間に今年を振り返ることから始めてみよう。

 一月、町内会の組長に内定。「リーダーシップに期待して」というより、町民の高齢化に伴い、役につける人が限られてきた。スキルス胃がんになって以来、地域活動では無役だったが、役職に就けるまで回復したと思えば喜ばしいこと。

 三月、職員十名の職場で五名が退職。うち四名は辞職。職員間のコミュニケーションに問題が生じ、何とか改善をと思っていたが残念であり悲しい結果に。これを機会に「私たちの施設はどうあるべきか、私はどういうかかわり方をするか」を真剣に考えるきっかけにしなくてはと思った。

 五月、尾道で認知症を扱った映画を見た。リレーフォーライフで知り合った三名が誘い合わせて観に行く。私が複数の人と映画を見るのは何年ぶりだろう。両親と接するヒントを得て帰る。次週は一人だけれど、認知症を扱った映画を見る。

 そして息子の結婚。不器用でぶっきらぼうな息子。よく彼女を見つけたなと思うが、ここは祝福。幸せな家庭を築いてくれることを願う。

 六月、父が大腸がんの手術。「高齢者が入院すると認知症が進みやすい」と言われ、病院に泊まったことも。術後が順調でやれやれ。

 九月、リレーフォーライフに参加。ルミナリエステージで六年連続してスピーチの機会をいただく。ありがたいこと。今年は町内行事の関係で一日だけの実行委。来年は術後十年の節目、二日通して参加できることを願っている。

 十一月、京都ボランティアマラソン参加。会場が宝ヶ池から木津川運動公園に代わって初参加。「年に一度だけど、あなたが元気に走っている姿を見たい」と実行委に声をかけていただき、とてもうれしく思う。遠距離賞にいただいたペットボトルの保温カバー、さをり織の布でできておりきれい。気持ちよく十キロを完走できたので「青太マラソン」も完走できると思う。

 十二月、妻が右ひざに手術で人工関節を入れる。入院期間はほぼ二十日。その間私は病院へ行ったり、家事をしたり。できるところは手抜きをしたが、不器用が取り柄の私だけに何かと気ぜわしかった。妻は今もリハビリ中。

 看護学生との合同学習会に講師として参加。回を重ねても人前で話すということは緊張する。ただ、自己紹介で笑いが取れたらその後はスムーズに話ができると自分に言い聞かせている。今回、思いが伝わったのでは。

 「青太マラソン」フルマラソンの部に出場。今年もスタートラインに立てたことに幸せを感じる。結果だが、マイペースが過ぎて三十二キロの関門に引っかかり完走することができず。不本意ではあるがよく粘った。
 
 こうして振り返ったとき、今年もいろいろあったなと感じる。家族二名が入院手術というと「大変な年だった」と思う人がいるだろう。でも、治るための決断だったし、術後が順調なので、良かったととらえたい。

私は若いときから不器用なたち。そして今は六十代。何かに取り組むときは準備が大切だと改めて感じた年。「何が大事か、優先順位は」と考え、行事等は調整しながら、準備をしっかりして、一つずつを大切に取り組んでいきたい。

 さて、年末年始をどう過ごすか。例年だと長編文学を読んで過ごしているのだが、今年は図書館で短編物を数冊借りてきた。妻が松葉づえをついての日常生活なので、頼まれれば家事がいつでもできるようにとの配慮。でも、知らん顔をしてマイペースで過ごすのが、妻のリハビリとしてはいいのかな。