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2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

    がんになっても安心して暮らしたい
 「あこがれの女性が講演するのだから、休みを取って聴きに行ってもいいよな。元気が出るし」ということで、五月二十八日(水)月末であわただしい職場だが、午後は有給とし、三次市立中央病院へ出発。
 とま~れ県北(がん患者会)定例会に参加。演題は「がんになっても安心して暮らせるきっかけを一緒に考えましょう」講師三次地区医師会訪問看護ステーション「スクラム」の崎本看護師。講演要旨を私なりに記してみたい。
 在宅で最期を迎えたいという人が増加していますが、希望する人皆が在宅で最期を迎えられるかといえば、それができていないのが現状です。本来ならば住み慣れた環境でできるだけ長く過ごせるよう、またのぞむ人は自宅で看とりができるよう支援することが大切と思います。
 終末期においては「その人が望んでいることを、その時に(先延ばしではなく)、自然な生活の中でできるようにサポートする」時期だと思います。
 入院治療から退院し、在宅での治療に移るとき、医師は「帰って身辺整理をしなさい」ということがあります。患者はこれを「医師に見放された」と受け止め、悩む場合が多々あります。「残された時間をできるだけ有効に使って下さい」という思いで言ったのですが伝わっていません。医師・看護師はもっと丁寧に患者とのコミュニケーションを取る必要があります。
 在宅になった場合、かかりつけ医を確保しておくということは大切です。そのほか○利用者本人・家族を諦めさせない ○住み慣れた所での生活を継続するための多職種連携 ○二十四時間三百六十五日いつでもどんな時でも対応できる体制作り が大切と考えています。また、病気だけでなく何でも話し合え、寄り添うことのできる患者会の存在は大きいと思います。
 「生まれた時家族は笑い、本人は泣いている。最期を迎えるとき家族は泣き、本人は笑う」こんな状態であればと思います。(説明に合わせた事例紹介もあったが、記すことは省略させていただきます)
         
 分かりやすく、内容のある話だった。このような訪問看護師と巡り合い、かかりつけ医もいたなら、本人・家族も苦しむことなく在宅で最期をみとることができるだろうと思った。
 質疑応答があり、その後はおしゃべり会となり、初参加の人から話を聞かせてもらうこととなった。その中に「最近胃がんが見つかり、不安でいっぱいです」という発言があった。「皿海さん、どうですか、」講師の崎本さんが私を見つめて言った。今日は崎本さんの話を聴きたくて三次まで来たのだから、端っこでおとなしくしているのがいいかなと思っていたが、こういう展開だと発言せざるを得ない。私の治療体験・現状・マラソン参加について発現させてもらった。
 会が終了すると、数名の方が私に歩み寄り、熱心に質問された。それにこたえる私。私のがん体験談は、本人が思っている以上に患者・家族にインパクトを与えるようである。そしていくらかの希望を持ってもらえる。私自身、同じ内容の体験談を何回も語ることに躊躇する部分がある。だけど、語ることで役立つのなら、躊躇せず求められれば喜んで語るのがよいのかもしれない。
 それにしても長い間ご無沙汰し、久しぶりのとま~れ参加だが、皆さん私を温かく迎えてくださった。そして受付には私の名札が置いてあったのには本当に感無量。とま~れ会員の皆様、がん相談支援センターの皆様、本当にありがとうございました。「来た時よりも、少しだけ明るい気持ちで帰れるように」とありますが、今日は元気をいただきました。とても明るい気持ちで帰ることができました。
 また、お邪魔させていただきます。リレーフォーライフイン広島(尾道)でもお会いできるといいですね。