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2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

     失礼でしょう    
 旭学区体育会今年度最後の行事「ロードレース大会」が一月十九日に開催された。この大会、大人は駅伝の部優先。私は胃を全摘しており、マイペースで走る必要性からロードレースの部に参加し、三キロを小学生等駅伝に出場しない参加者と共に走った。
 短い距離なので小学生の運動部に所属している者に軽く抜かされ、全く歯が立たない。それでも一般男子の部で三位入賞となり、賞状をいただいた。家に帰り、家族に症状を見せると娘が言った。「父さん、今日一般男子の部は三人で走ったのだろう」失礼な。
 もしかしてだけど、主治医に「競争ではなく、マイペースで楽しむのなら、スポーツもいいですね」と言われているのを知っている娘。「賞状なんかもらってこなくてもいい、父さんが楽しんで走ることができたらそれが一番」という意味であえて言ってくれたのならありがたい言葉だな。

    レジにて
 スーパーに買い物に行ったある日の出来事。買い物を済ませてレジに並ぶ。少し前の高齢者が買い物かごをレジの台に置く。店員が手際よく処理する。
 「今、サービスキャンペーンを行っていますが、スタンプカードをお持ちですか?」しばらくして「よくわからん」「それではポイントカードをお持ちしていますか?」戸惑った表情で「私はこの店に初めて来たのです」なんだか気の毒になった。マニュアルにあるのかもしれないが、こういう声かけは必要なのだろうか。
私はカードを作ると、「どこに置いたかな、無くしたかな」と探す時間が増えるだろうと思いできるだけ作らないようにしている。できればカードやポイントは自分から出した人を対象としてもらえればありがたい。後ろに並んでいる人にも申し訳ない気にさせられるし。
 コンビニで買い物をすることが時々ある。品物を選び、レジに持参すると「本日○○がお安くなっています。ご一緒にいかがですか」これもねー。こういう会話で「じゃあ」と買い増す人がいるのだろうか。私はいくら笑顔が魅力的な店員さんに言われても、予算外の買い物ができるほど裕福ではない。無愛想な店員さんよりは良いということなのかもしれないが、断ることにより、ちょっと気持ちが沈む。
 最近のスーパー・コンビニといった小売業界は市場調査をしっかり行い営業活動をするというが、この辺の消費者心理についても検討していただいたらうれしいな。

    東京からやってくる
 私の両親は九十歳前後。高齢であり、介護認定も受けているので、東京にいる私の姉が年に数回支援にやってくる。
 普段は台所を自分のお城のようにマイペースで使用している母。乱雑になりがち。姉が来る一週間前くらいになると台所の片づけを始める。あちこちに置いている自分の持ち物は個室に片づける。冷蔵庫の賞味期限が過ぎたものは処理する。姉が来た時には疲れが出ないかと心配な私。でも私が掃除をすると後で何がどこにあるか分からなくなる母。見守っている。
       
 「私はきちんと生活しています。心配しなくていいよ」と娘に言いたいのか。それとも遠方から来る娘にあれこれ用事をしてもらい、くたびれさせてはいけないという配慮か。
 姉はもちろん「私が行くことで、皆が少しでも楽ができれば」と思ってくるのだろうけど、少しかみ合っていないところがあるような気がする。
 どちらも善意からだろうから私があれこれ言うより黙って見守ることにしよう。