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2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

  受信機でお知らせ致します
 年に一回広大病院眼科外来を受診している。今年は十月十一日(金)に済ませた。外来病棟が新しくなって初めての受診だ。バスから降りると、小走りでいけば雨天でも傘を差さなくてもいいところに玄関があり、便利だ。
 受付を機械で済ませる。そばにいる人がケータイの一回り大きなものを渡される。と言ってもスマホのように薄くはないし、画面の大きさはケータイとほとんど変わらない。これが呼出し受信機(以後受信機と記す)というものらしい。
 「眼科はどちらになりました?」「二階に上がってください」おのぼりさんには案内板を見るより聞く方がわかりやすく確実だ。二階に上がり、受付を済ますと診察室付近の椅子にかけて待つ。しばらくすると「皿海さん」「はい」立ち上がり前に進む。「受信機を貸してください。本人確認をします」と言われる。受信機を渡すとボタンを押しながら画面を見る。「まず視力検査をします。検査室へどうぞ」
     
 右目は終了し次は左目。「すみません、検査盤がどこにあるのか分かりません」「真正面にあるのですが見えませんか、じゃあボードを持って私が立つのでCの切れている方向を言って下さい」視力検査、眼圧測定が終わると瞳孔が開く薬を両目に点される。
 次は目(網膜だったと思うが)の写真を撮る。右目はすぐに撮れたがまたしても左目で引っかかった。「もうちょっと右を見て」「もうちょっと上を」と言われるが左目は視力がほとんどないのでわからない。右目を指示どおり動かすことで左目が連動することを期待する。「そう、そこです。そのままじっとしてしばらく動かさないで」「分かりました」本人は動かさず、前方を睨みつけているつもりだがなかなかOKが出ない。四回目だったかやっと合格した。
 再び待合の椅子に座って待つ。「ブルブル・ブルブル」受信機が振動する。まさにケータイのマナーモードのよう。取り出すと画面が明るくなっている。「診察時間が近づきました。診察室○番の前に進んでください」と記してあるのだが、瞳孔が開いているのではっきりとは見えず、読みにくい。耳の不自由な人には便利だが、眼科での使用はどうだろう。ただ、「そろそろ呼ばれるかもしれない。トイレに行きたいけどどうしよう」という心配はしなくてもよい。
 診察室○番の前に進む。「皿海さんどうぞ」と呼ばれ、入室する。一年に一回なので、診察していただく先生は毎回のように変わっている。「右目は視力が少し落ちています。白内障が始まったようですが、まだ心配するほどではありません。左目は悪いなりに状態としては安定しています。また一年後に見せてください」「先生、視力はいくらでしたか?」「右目0・8左目0・2です」
 血液検査だと、様式は違うにしても検査結果をメモした紙をどの医療機関でも渡してくれる時代。何故眼科は検査を色々しても患者にメモを渡してくれないのだろう。医師と患者が結果を共有してこそ治療効果は上がると思うのだが。だから私はあえて毎回視力検査の結果を質問している。
 診察が終了するとファイルと受信機を受付へ提出する。中身を確認し、受信機を再び渡される。「支払い計算が終了したら、振動しますので、一階中央の自動支払い機で生産してください」
 振動したので自動支払い機に進み、横のスタンドに受信機をセットすると画面が現れる。金額を確認し、現金を投入するとおつりと領収書が出てき、すべてが終わる。
 どうも田舎者の私にはハイテク機器は苦手。だけどすべてが終了し、広大病院を出る時間がいつもより早くなっていた。受診機導入の効果があったということか。