2009メインメニュー

postheadericon タフでありたい

2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

   タフでありたい
 九月下旬、休日の早朝に新市方面に向けてジョグに出る。初秋のひんやりした空気が気持ちよい。新市小学校あたりをジョグしていると、日傘をさした年配の女性が歩いてきた。
          
 「歩いているのですか」女性が訊ねた。「いえ、走っています」「そうね、走っているね。どちらかといえば」私はフルマラソンの練習に、今日はゆっくり長い距離を走りたいと思って走り始めたのだけど。
 「運動をしているのですか」「ええ、そのつもりです」
「私もそうなの」Tシャツにランパンでゆっくりジョグによるフルマラソンの練習をしている私と日傘をさして歩いている女性、「運動」ということに関しては同じなのでしょうか。
 フルマラソンという長い距離の間にはいろいろなことがあると想定しなければならないと改めて思いました。身体を鍛えるだけでなく、心も鍛えてタフでありたいと思います。
   ある日の夕食
 木曜日は私が料理当番。帰宅し、着替えるとすぐ取り掛かる。まずはキャベツをざく切りにし、ベーコンを加え、コンソメ味で煮込む。そしてきゅうりとゆで卵のサラダを作る。冷蔵庫から残り物の総菜を出して食卓に並べる。「いつもより少し早いけど、食べようと思えばいつでも食べられるよ」と母に声をかける。
   
「えっ、無い!」炊飯器のふたを開けるがそこにご飯は全くない。空の状態。「ごめんなさい、仕掛けるのを忘れた」と母。「早炊きをすればすぐに炊けるよ」と応じ、窯を出していると「そうだ、冷蔵庫に冷やご飯があるはず」確認すると二人前ぐらいのご飯がある。両親はこれで食べることができる。
 「お前はどうするの」と母。「自分のは、冷凍庫にあるよ」実は数日まえ、職場で焼き肉大会があった。私は胃を全摘しているためか焼き肉は苦手。弁当持参で参加した。その日の帰宅時「おにぎりが残ったのでノルマです」と一つ渡された。弁当持参で会費を払っていないのに、なんでノルマかなと思いながらいただいたが、こんなところで役立った。
 九十歳になる両親と不器用な私での夕食はいろいろあるが、これも日常生活のアクセントと思い、すごしていきたい。
  動員ですか
 もうすぐ広谷町の秋祭り。溝掃除の後、組の会合が持たれた。組長が言う。私たちの組は○軒あるので、みこしの担ぎ手を◇名出さなければいけない。協力をお願いします」そして比較的若い人に声をかける。皆さん都合もあり、なかなか人数がそろわない。
      
 「皿海さん、まだ若手のうち、お願いします」(私は今年から六十代になった)「府中市の福祉&健康祭りに職場が参加するので、出勤日ですが、半日なら何とかしてみましょう」地元のことなのでなかなかストレートには断れない。
 口角泡を飛ばしてまで議論しようとは思わないが、少し違和感がある。祭りつまり御宮や御寺のことは宗教の自由の問題でもある。組で動員をかけることか。志願して参加する人でできる行事を考えるのが本来の姿だと思うのだが。
 まあ、現実としてははっきり断る人もいるのだからよしとしようか。