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2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

     創作料理
 我が家の畑では、最近ナスがよく取れる。そこで今回も私が夕食を担当する機会にマーボナスをつくることに決めた。スーパーに行き、「マーボナスの素」を買い、その日に備える。
 前回調理した際のことを思い出しながら、人参・ピーマンは細切りにして火が通りやすくする。ナスは歯ごたえがあったほうがおいしいので、少し厚めに切る。其れを熱したフライパンで炒める。やけどをしないよう、気をつけて具剤をソロっと入れた。
         
 火が通ったようなので、「マーボナスのもと」を開け、フライパンに入れる。「あれっ!」前回はミンチが入っていたが、今回のそれには入っていない。前回とは違うメーカーのものを買ったようだ。「困ったなあ、どうしよう」たれをからませながら考える。
 今更火を止めてスーパーにミンチを買いに行く気にもならない。限られた状況の中で最善を尽くすのが腕の見せ所だし、生きる力に通じると思う。「よし、これしかない」ツナ缶を開け、フライパンに投入する。「よし、今夜はシーフードマーボなすだ」
 それなりに美味しいものが出来上がった。自画自賛ではなく、両親も「おいしい」と言って食べてくれた。それにしても、メーカーによって内容が違うというのは不便な気がする。
 そういえば知人が言っていた。「自分は甘口が好きだけど、あえて辛口を買い、指定された量よりたくさんのミンチやナスを入れて作っている」そういう使い方をする人には今回の「マーボナスのもと」がいいのか。やはり私がうっかりしていたということだな。
 相手が両親だからよかった。子どもがいたら、「父さんの創作料理はいいから、マニュアル通りの料理を食べさせてくれ」と言っていただろう。

    患者力研修会より
 「暑いですね」があいさつとなる日が続いているが八月十日、新倉敷駅前伊丹クリニックで行われた研修会に参加した。
 「先端医療ランキング(伊丹先生の試案)」をもとに先生の説明で始まった。これはがんが転移し、手術不能の状態においてより良い治療法を選ぶという状況でのもの。6から0までのランク付けで数字が小さいほどよい治療法となる。それでは試案の一部を示す。
 6・化学療法 ・分子標的剤 (現在の標準的治療法)
 5・ペプチドワクチン
 4・ノバリス ・トモセラピー ・ラジオ波治療法 
  ・超音波療法
 3・超高濃度ビタミンC点滴療法 ・済陽式栄養代謝療法
 2・重粒子・陽子線療法 ・四次元ピンポイント療法       
 1・ウイルス療法 ・中性子捕捉療法
  (今後数年で実用化の可能性あり)
 0・抗体金赤外線治療 ・FAS阻害剤 
  (今後数年で実用化の可能性あり)
 これらの治療法について、資料を示しながら、ていねいに説明された。ただしこれは伊丹試案であり、医師によっては評価が違う場合がある可能性はある。自分が主治医のつもりで、しっかり学習し、話し合い納得の選択をすることが必要。
 ただ、普通に考えて、副作用が少なく、治療効果が高い治療法こそ保険適用されるといいと思うのだが、必ずしもそうはなっていない。そのあたりを質問したところ、「製薬会社にとって、もうけの少ない治療法は臨床試験・保険適用の申請等諸手続きが後回しになる」ということ。製薬会社のCMには人道的なものを感じさせるものがあるだけに釈然としない面あり。