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2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

   ミスターピンクと呼ばれて   皿海英幸  
 
 「木曜日午後の行事か。職場を早退しなければ参加できないけれど、どうしよう」一瞬躊躇したが、参加することに。六月六日(木)尾道市しまなみ球場(びんご運動公園内)で行われる「ピンクリボンdeカープ」だ。実行委員として来場者に乳がん検診を勧めるパンフと協力企業提供の景品をセットで配布する。
 リレーフォーライフ実行委で共に活動した人たちと会えば元気になるのが参加を決めた大きな理由。そして、府中市の「がん検診」受診率は県平均より低いが、啓発活動を活発に行っているとは思えない点に歯がゆさを感じているのも理由。尾道市は隣の市だが、私が参加しなければ府中市からの参加者零という事態も予想できる。と言って気負いはないけれど。
 当日昼食をすませると職場を早退。まず浜中皮膚科クリニックへ。そこで「のぞみの会(尾道を中心とした乳がん患者会)」の皆さんと合流。浜中先生の説明を受けしまなみ球場へ。
         
 会場には尾道市職員、「福山アンダンテ(乳がん患者会)」の皆さんが集合されていた。最初にテントとピンクリボンの幟を設置予定。テントはピンク色なので来場者に案内しやすい。カープから借用のテントと聞いたが、よくピンクのテントを持っていたなと驚く。
 幟は駐車場から球場への階段手すりに間隔をおいて設置。粘着テープで棒をぐるぐる巻きにしていたが、「一か所くらいはひもでとめたほうがいいですね」と私。「ひもは持参していないからこれで縛って」と渡されたのはレジ袋を割いてつないだもの。その場にあるものを応用して代用品とする能力はすごいと感心。これこそ生きる力に直結するのでは。
 準備がほぼ整ったところで「ピンクリボンを大切なあなたへ」と記したピンク色のタオルをいただく。これが実行委のシンボルマークだ。せっかくだから「ピンクリボンdeカープ」と記した鮮やかなピンク色のTシャツを購入し着替える。「皿海さん、これをかぶってね」福山アンダンテ阿部さんが編みがさ風のピンク色の帽子をかぶらせて下さり「似合っているよ」
帽子はアンダンテの行事の際、会員が被るもの。
 本日の試合はロッテ対カープ。十八時開始だが十五時頃から来場者が目に付き始める。そこでピンク色で身を固めた私は乳がん啓発パンフとショウガ湯のもとをセットにしたものを、階段踊り場付近で配布を始める。既にバラ祭りでアンダンテさんと共に活動経験をしているので、乳がんのパンフを配布、乳がんの説明に照れることはない。
 「しょうが湯とパンフです。よろしかったらピンクのテントにお寄りください。景品付きでグッズ販売をやっています」と言いながら手渡す。
 「ありがとう」という反応がほとんどだが、ユニークな人もいる。年配の男性。「しょうが湯をもらっても今日はお湯を持参していない、しょうがないね」「家の持って帰り、ゆっくり飲んでください」若い二人連れの女性。「ねえ、しょうが湯って何、どうするの?」「お風呂に入れるのじゃないかな」「湯」という字はありますが、入浴剤ではありません。若い女性、しょうが湯は飲まないのかな。
 「皿海さん、ピンクがよく似合うね」実行委の方が声をかけてくださる。「とてもよくお似合いね。『ミスターピンク』の称号を」といった実行委あり。私には本当にピンクが似合っているかどうかはわからない。そういえば妻は「あなたは身なりを整え、きれいな色の服をきればいい男に見えるのに」ということがある。ただ、一生懸命作業に打ち込んでいると、だんだんなじんで見えるということはある。そういう意味で評価してもらったと思うと、とてもうれしい。
 十七時半まで配布を続け、用意したパンフはすべて配布済み。別の乳がん資料に途中で差し替えた。リレーフォーライフで活動を共にした人たちとがん啓発活動ができ、達成感あり。これでカープが勝てば心もピンク色(バラ色かな)。有意義な日となった。
 ところで、このように楽しみながらがん啓発ができる活動、府中市でもできないかな。例えば「健康&福祉祭り」で小さくてもいい、がんに関するコーナーを設けるとか。