2009メインメニュー

postheadericon サバイバーTシャツで完走!

2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

   サバイバーTシャツで完走!   皿海英幸
 「今日の中国新聞に福山マラソン参加者名簿がありました。皿海さん十キロでは物足らないでしょう。ハーフに出場すればいいのに」同僚に声をかけられる。私のことを気にかけていただきありがたい。ただ、十二月にフルを走っているので、一月はのんびりし、二~三月に二十キロを楽しみ、ハーフは五~六月に走ればいいと思っている。そしてフルは例年通り十二月前後の大会から選びたい。
 さて、三月十七日ほぼ予定の時間に会場「竹ヶ端運動公園」に到着。受付を済ませ、パンフを開く。「えっ」私の所属が「社会福祉法人スバル」となっている。これでは車を扱う施設みたい。「すばる」と記入したはずだけど。まあいいか、今更どうなるものでもない。
 陸上競技場スタンドに荷物を下ろす。胃を全摘の私は十キロの部であっても、大会となればエネルギー切れが不安。リュックからおにぎりを出し、ゆっくり食べる。エネルギー切れの不安を乗り越えられると、積極的なレース運びができ、もっといいタイムで走ることができると思うのだが。
 服を着かえる。今日は紫色のサバイバー用半袖Tシャツにランパン。そしてリレーフォーライフ実行委の帽子。「この服装で走るのだから無様な走りはできない」と気合が入る。同時に「実行委の皆も応援してくれるはず」と楽しい気分に。今日は最高気温が十五度を超えるのでこの服装でも寒さを感じない。
 予定通り十時二十五分スタート。久しぶりに参加すると、前回とは逆回りに走るコースに。これも新鮮な感じで良とする。走っているとTシャツの背中にアルファベットというか横文字を記したものが多い。これだとパッと見ただけでは何を記してあるかわからない。背後に着き、落ち着いて読めばわかるけど。カタカナあるいは漢字ならパッと見ただけでもわかるのに。もっとも私が着用しているTシャツも背中は英語だ。
 「許してやったらどうや」と記したTシャツに出会う。これは吉本新喜劇茂三さんの決め台詞。吉本のグッズ販売店で売っているのかな。日本人が日本の大会に参加する際はもっと読みやすいTシャツが増えてもいいと思う。
 長い髪をなびかせて走る女性ランナー。気持ちいいでしょうね。でも時々手櫛を入れて整えている。だったら束ねるか、帽子着用で出場してはと思うけど。大きなお世話ですかね。
 二人で楽しそうに走っているカップル。ほほえましいですね。そしてうらやましい。だけど横に並ばれると後から抜くのは大変なのですよ。縦に並ばれたらどうですか。団体で出場している方もそうですが。ただし、視覚障害者と伴走者は別ですよ。どうぞ横に並んで走ってください。それは気にならないです。
      
 ところで上り坂になるとスピードを落とし、苦しそうに走っている方、「はったり」でもいいから「私は上り坂が得意なのだ」と思いながら走ってみてください。「山の神」と呼ばれた柏原さんほどではないにしても調子よく走ることができますよ。同じく「私はラストスパートが得意なのだ」と思って走ってみてください。ただし、多数だったら無理な追い越しはしないでください。危険です。
 そうこうしているうちにゴールが間近に。常にフルを意識した練習のせいか、このあたりから調子がよくなってきた。「もう少し走りたいな」と思いながらゴール。最近の大会はナンバーカードに発信機を取り付けてある。ゴールするとナンバーをパソコンに入力してもらうとすぐに完走賞の発行となる。記録は五十二分十五秒。神戸の大会とわずか二秒差。安定している。コースも参加者数も違うのに立派なものだ。順位でいえば、三十五歳以上十キロの部九百五人申し込みで二百七十九位。
 これからも時にはサバイバーTシャツでマラソン大会を楽しみたい。ナンバーカードが胸だけの大会があるが、その際は背中に「スキルス胃がんに負けないぞ」と記して。