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2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

   「異常なし」と言われたが  皿海英幸
 今度こそは覚悟していた。出直すつもりでの受診だった。今までの十二月、フルマラソン完走後の最初の血液検査では、いつもと全く違う数値が出ていた。職場の健康診断でとんでもない数字が並んだことがある。「再検査が必要」「専門医を受診する必要性あり」と記されていた。マラソンにより、筋肉だけでなく内臓疲労も起こしていたと考えた。
 岡山大学病院を定期的に受診していたので、岡大病院医師に一筆書いてもらい、ことなきを得た。
 一月十七日、マラソン後初めて府中市内W内科で検査。マラソンの疲れが抜けきっていない中で、迎えた新年。けっこう、食べたり飲んだりしてしまった。「これを機会に、今一度食生活を見直そう」決意の受診。
 「皿海さんどうぞ」「はい」神妙な顔で診察室へ。リラックスしなければ血圧検査の数値が高くなるのだけど。深呼吸して椅子に座る。問診の後、処置室でビタミンB12の注射。そして採血をし、中待合で待つ。
 再び診察室へ。「空腹時血糖値70、正常な人と変わらないですね。いいですよ。HBA1Cが0・1上がっています。他は異常なし。貧血も順調に改善されています」意外な結果に驚く。うれしいというより今一納得がいかない。術後六年半、フルマラソン完走四回。内臓も含めた基礎体力が回復してきたということか。マラソンに順応する体作りができているということか。
 ちょっと振り返ってみよう。岡山医療センターの医師は私に検査入院を勧め、二十四時間血糖値を測ることが可能な機会を二日間使って下さった。結果を分析し、私にあった薬を処方していただく。
 府中に帰るに際しては元同僚Yさんが医療機関勤務という立場を生かし、糖尿病に詳しいW内科を紹介してくれた。W医師は「胃を摘出した人に厳しいことを求めても難しいですね」といい、おおらかに接してくださるので、神経質にならずに食事をすることができる。
 もちろん食事をつくる妻は常に私の体調を気遣い、バランスの良い食事をつくってくれる。そしてエッセイを通して応援団を増やすことができた。こうしたことがうまくかみ合っての今の結果が出たのだろう。
 だけど、これで安心してはいけないよな。糖尿病は、結果オーライではいけない。過程も大切。ましてや私は生きがい療法の門下生。目標を設定し、それに向かっての努力が大切。よし、次回はHBA1Cを0・2ほど下げることとしよう。そのためにできること、正月気分を御終にし、食事内容を見直す。アルコール類、嗜好品は極力控える。夕食後の捕食はしばらくがまんする。ウオーキング・ジョギングを増やす。そうした時間が取れないときは階段昇降・スクワットで補うように努める。これを文章にし、メールで発表した以上、やるしかないな。でも、御数値がよくなるのは楽しいものだ。