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2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

    相談です   皿海英幸
 「ちょっといい?」妻が小声で私に告げた。「どうしたの?」と私。
 「あの娘、父さんのフルマラソンが近づくと例年だとブログに『私の父はスキルス胃がんで胃を全摘していますが、宮崎のフルマラソンに出場します』と記して、読んだ人の反応を楽しんでいたの。でも今年はやめるのだって。勘三郎さんががんで亡くなったし、宮迫さんは胃がん。父さんのことを記すと嫌みに感じる人もいるかもしれないだって。それに5年生存率50%なら五分五分で参考になるだろうけれど、10%程度じゃあ極端で参考にならないだろうだって」
 「調子を崩した時は私に反発したり攻撃したりすることが多い娘だけれど、そんなことをしていたのか。こんな私でも評価してくれているのだな」
 「『父さんが中途半端に有名だから困る』と言っていた。いっそ宮崎よりももっと有名なたとえば東京マラソンを完走し、『私はスキルス胃がんの手術をしています』と記者会見し、日本中に知らしめれば私の対応もやりやすいかもしれないと言っていた」「ちょっと待てよ、東京マラソンは人気があって、申し込み開始からすぐに定員オーバーで抽選だよ。くじ運の悪い私はダメだよ。私は有名な都市型のマラソン大会より、『障害者とともに走ろう 京都テントウムシマラソン』とか有森裕子さんのカンボジア復興のための『ハート・オブ・ゴールド』支援マラソンといった大会に興味を持っている」
 インターネットだといろいろな人が観て、色々な感じ方があることは予想できる。感受性があり、傷つきやすい娘だから、今回は見送るのも一方法かもしれない。でも、知っている人にメールで伝えるという方法ではどうだろう。意外性はないだろうが、反応がある程度予想できるから、傷つくということは避けられると思うのだが。
 今回の文章を読んだあなた、どう思われますか。「出場します」はやめるにしても、少したってから、「出場し、完走することができました」なら日にちがたっているので、嫌みに感じるとか、気に障るといったことはないようにも思うのですが。