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2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

   患者力をつける    皿海英幸
 「早速申し込もう、久しぶりに倉敷で研修ができるぞ」と思い、メールで申し込む。先日「生きがい療法ユニオン」より会報「患者力」が届き、「患者力研修会」のお知らせあり。テーマ「がん難民にならないための事例検討。 十一月十日(土) すばるクリニックにて」私は他の患者団体に属しているため、ユニオンの会員ではないが、今回は一般公開研修会なので参加可能。
 翌十一日は「がん患者大集会」と忙しいが、構うものか。研修時、久しぶりに懐かしい人たちと再開すれば元気が出るだろうと思い申し込む。それでは研修の様子を記す
 まずは生きがい療法五つの指針を確認する。次に自分の周りのがん患者で「がん難民では」と思われる人の例を出し合う。難民の定義をきちんと行い、救援・支援方法を各自考えるために事例検討を始める。
 例① 胃がんになり、胃と脾臓の全摘手術を受けた。医師は「脾臓摘出後は、肺炎になりやすいので、十分注意しなさい」の一言。会場からの意見を記す。
・これでは何をどう注意すればいいのかわからない。
・手術前の話し合いで副作用も含め、充分話し合っていたのか疑わしい。
・肺炎は死亡しやすい病気。日本での死亡順位四位。「どうすればいいのか教えてください」と聞く必要あり。
皿海は「脾臓摘出者には肺炎ワクチンが保険でできることも伝える必要あり」と発言。しかし私が医師に希望した際「今は抗がん剤を使用中なので、抗がん剤を終えたら改めて話し合いましょう」と言われた。抗がん剤を終えてもうっかり忘れてしまい、未だに肺炎ワクチンをしていないので、説得力は今一かもしれない。
 例② 卵巣がん手術後、抗がん剤治療開始。温熱療法の併用を希望し、設備のある病院への紹介状を希望するが「抗がん剤の純粋な効果を知りたいので、併用しないでほしい」といわれる。
・今回は臨床試験ではないのに、不用意な発言では。
・患者の希望する治療をするのが担当医。
・温熱療法は保険が使える療法だが、標準治療ではないということで無視する医師が多い。
・温熱療法の機械がある病院が少ない。取り入れて。
 例③ 乳がん手術後、骨転移。抗がん剤+ホルモン剤+ゾメタ投与しつつ放射線治療。白血球数の減少がみられるが何もしていない。
・白血球が増える薬を出す必要あり。 アンサー20 ロイコン セファランチン等。
・白血球が減るとNK細胞も減り、がんとの闘いに不利。
 例④ 乳がん温存手術+放射線の治療 食べ物の注意なし。その後は胃転移。手術の6年後HbA1C8・0だが放置。糖尿病性腎症となる。HbA1Cは9・4に。
・乳がんの人は乳製品(ヨーグルトも含む)を食べないほうがいい。
・検査をきちんとしていたのか疑わしい。転移が防げたのでは。
・ペット検査の仕組みでもわかるように、高血糖だとがんが悪化しやすい。
 皿海は胃の全摘手術後、血液検査に血糖値を加えるようにお願いする。HbA1C6・5を超えた時点(だったと思うのだが)で主治医は糖尿病内科の医師を紹介された。
 事例は6例用意されていたが、熱心な話し合いだったので例④終了で時間切れとなる。残りは十二月の研修会で取り上げることになった。
 それではここで謎かけをしよう。「がん治療」とかけてなんと解く。私なら「愛」と解く。その心だが、かつてベストセラーとなった「ある愛の歌」の主人公は「愛するってことは、決して後悔しないこと」と発言している。しっかり患者力をつけ、主治医と話し合い、決して後悔しない治療、納得の治療を選択したいという思いから。