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2012 - がん友、皿海英幸さんのエッセイコーナー

   県北がん患者会に参加して  皿海英幸
 「病院に着いたら電話をください。初めての人は迷って、部屋に来られないでしょう」とMさんは言われた。三次中央病院で行われる「県北がん患者会」に初めてお招きいただいたときのことだ。今回は一人で行けるかなと思ったが、やっぱり迷ってしまい、病院スタッフに案内していただいた。
 着いたところは二階の指導室。八月二十二日、ここで定例会が行われた。本日午後休みが取れたので、リフレッシュしたいと思い、参加させていただいた。「遠方より、よく来てくださいました」「お元気そうですね」久しぶりにお会いする人たちだが、親しく声をかけていただき、感激。県北の人たちには本当にかわいがっていただいている。
 定刻十四時より開会。現在の参加者十五名。ここはがん患者だけでなく、病院スタッフ・市内の僧侶・入院患者も参加することあり。まずは①おしゃべり会。自己紹介と近況報告。いくつか取り上げてみよう。
 「今春がん相談支援センターを退職しましたが、訪問看護の仕事に就くことが決まりました。在宅での療養を希望の方、絶対安心してください。私たちはチームをつくり、しっかり確実にサポートします」
 在宅を希望する患者は多い。だけど在宅できちんとした医療が受けられるのか、家族に負担がかかるのでは等心配され、「やっぱり病院で過ごした方がよいのかな」と思われる方がいる。それだけに頼もしい発言。「在宅医療の充実は患者が切に望むことであり、支援センターで多くのがん患者と接した経験をお持ちの方がこのようにかかわるのはありがたいことだ」と会場から発言が相次ぐ。
 「今日、参加をどうしようかと迷っていたが、○○さんに声をかけてもらったのできました」「来てみたら、久しぶりに◇◇さんと会えてうれしい」
 こうした人と人とのつながりは大切。家の中に閉じこもったままだと、ついうつむきがちになりやすい。患者にとって、社会とつながりを持っていることは、治療に関する積極性にもつながっていくと思う。
 「医師に言われたあの一言で傷ついた」あるいは「医師に言われたあの一言で元気が出てきた」という発言あり。
 インフォームドコンセントが当たり前の時代であり、医師と患者が話しあう機会は増えた。そして最近では医学部でコミュニケーションの学習機会もあるという。だけど、立場の違いからか、学者肌がそうさせるのか、患者を「ドキッ!」とする発言を平気でされる医師は確かにいる。私のケースを取り上げてみよう。
 「抗がん剤が効かなかったら、あなたは亡くなっていても、医学的には不思議ではない状態でした」抗がん剤が予想以上によく聞いて、症状が改善したことを強調する表現だとは分かっていても、聞く方は一瞬ドキッと、あるいはゾーとする。
 「スキルス胃がんで元気になった人の前例はないので、お互いしっかり勉強し、話しあって納得の治療を行いましょう」この発言はうれしかった。医者と患者を上下関係ではなく、お互いを尊重し合って治療をしましょうという姿勢の表れと感じ、やる気がわいてきた。まさに「自分の主治医は自分」と感じた。おそらく免疫力もアップしたであろう。
 ②リレーフォーライフについて説明する時間をいただく。説明用パンフ、当日の内容を記したパンフなどを用いて私が説明する。結果として七名の方が参加表明をされた。
 また、九月発行の機関誌に「リレーフォーライフへ参加を呼び掛ける記事」を載せていただくこととなった。もちろん、発行はリレーフォーライフより前だ。
 予定の二時間はあっという間に過ぎ去った。懐かしい人たちの笑顔に出会い、リレーフォーライフへの参加者もあり、すっかり元気をいただいた。
 でも残念なことがある。中央病院と三次ワイナリーは目と鼻の先という距離にある。だけど今日は自家用車できたので、ワイン試飲コーナーでくつろぐことはできず。今度三次に来る時はできれば福塩線でのんびりと来てみたいな。